ご受賞者の声

この度は、文部科学大臣賞、作家大賞を受賞頂きありがとうございます。正直申し上げ驚いております。
5年前通信教育から始め2年前に師事できる先生と出会い今日に至っています。
今回のモチーフは雛人形を取集されている方の雛祭の祭壇で出会った事に始まります。身の丈20cm弱の華麗な装いの人形、独特の帽子と人形を包む衣裳、特に1.5cm丸顔に何とも言えない魅力を感じ墨絵で表現してみたく挑戦しました。人形と対峙し会話をくり返したら息を吹き込み、想像を掻き立て心を捉えた作品となる事を願いつつ仕上げました。今回の受賞は人形に息を吹き込む事が出来た証かなと思えた事です。
ゆったり穏やかな日常生活の中で時には引き込まれる程描く事に熱中し、時には放漫で無聊の中に身を置き描く面白さが消えないうちは描き続けたい。多くの方に支えられながら今日に至ってます。今後ともご指導ご鞭撻お願いします。ありがとうございました。

ご受賞者の声

私は会社勤めを引退した70歳から退屈凌ぎに水墨画を始めました。手元にある写真の動物や風景を参考に自宅にある「お習字道具」で作品にする、そんなことからのスタートでした。
ゴルフ・麻雀・囲碁・将棋、これが退職後の趣味として継続されるはずでしたが、短期間の内に「お習字道具」から本格的な「水墨画」の道具が買い揃えられ、国産は元より中国産の硯・墨・紙まで種々買い揃えることになります。
水墨画への興味は遠い過去に遭遇した長谷川等伯の「松林図屏風」が記憶に残り覚醒したものと推測しております。水墨画に関する知識が皆無のため、「趣味の水墨画」が私の唯一の講師として、多彩な技法を学ばせていただきました。
今回の出展作で苦労したのは背景の濃墨面で墨斑の解消でした。

ご受賞者の声

この度は輝かしい大賞と併せ東京都知事賞を頂戴し誠に嬉しく感無量でございます。身に余るご評価を頂きましたこと深く御礼申し上げます。
日美展事務局の方々の御尽力を賜りながら、お陰様で作品を出品させていただける事に心より感謝いたしております。
さて現在、地球温暖化に依る自然災害に苦しめられている中、省みて糾す事もせず現況の世界状況は紛争に依り貧困、飢餓、難民等々、様々な殺伐とした問題を抱えている国際社会となっております。
この作品「和み」は我田引水、私利私欲を捨て地球全体を考え、各国、協力し合い万里一空となり、万里一風を願う一人として、せめて人として人間らしく自然を愛し、花を愛で心を和ませる事が、できる世であってほしいという願いを込めて描きました。

ご受賞者の声

昨年７月に熊本市内に転居、娘達と同居してます。妻の病気他界その間筆を取る事なく、10年一人で生活し体調悪化した為、全てを処分古里を去る事にしました。日常デッサンと写真を保存し、機会がある時いかそうと、その一点が祇園橋です。

「国指定重要文化財　平成9年12月3日指定　所在地　天草市中央新町船の尾町 町山口川　天保3年（1832）町山口村　庄屋」
大谷健之助が発起し、地元銀主を始め庶民の協力、並びに地元の石屋辰右衛門を中心とする石屋で架設。正式は桁梁円弧型多脚柱付大石橋という構造で、日本最大。今日まで水害に流れず健在。柱等石の目に沿って割れてる柱数本、傾倒している柱も有る。全てが石なので苔が歴史を表現し見事です。優雅でアーチを描く橋に、いつまでも現状を保ってほしいと願った。

記
1. 架橋　天保3年
2. 石工　石屋辰右衛門
3. 長さ　28.6m
4. 横　3.35m
5. 石材　砂岩