水墨画部門第5回展の上位作品

内閣総理大臣賞

作家の部大賞

題名慈愛F30号

中田佳子さん(埼玉県)
ご受賞者の声

定年後の65歳で水墨画に魅せられて、漠然とですが、いつか日美展に挑戦して多くの人に作品を観てもらえるようになりたい、と内に秘めて学んできました。
今回のテーマは締切間際まで、水墨画の特徴が表現できているだろうかと悩んでいました。
受賞は思いがけなくて、嬉しさはひとしおであります。関係者の皆様には心より感謝申し上げます。テーマの手は亡き母の手を想像して描きました。戦前の貧しい生活の中で、小さな妹を背負い私の手を引いて男たちと一緒に重労働をしていた母の姿が思い浮かびます。4人の子供を育てた母の手、慈愛に満ちた手です。
手の荒れたザラザラ感は紙の裏を使用し、バックを網ぼかしで表現しました。

文部科学大臣賞

作家の部作家大賞

題名鷹匠F30号

樋川元さん(埼玉県)
ご受賞者の声

日美展への挑戦、8年目の作家大賞受賞でした。描きたいテーマは沢山ありましたが当初から猛禽類にこだわり出展してきました。以前、南アルプスの支流に渓流釣りにいったとき、偶然近くを飛ぶ野生の熊鷹を見ることができました。その大きさと、斑紋の美しさ、突然の出合いに心臓の高鳴りを今でも覚えています。この様な感動を絵にしたくて8年前に根岸嘉一郎先生の教室の門をたたきました。絵の描き方、水墨画の技法をいろいろ教えていただいていますが、まだ道半ばです。 今回の作品は東北地方で行なわれて来た、生きるための鷹狩りの厳しさと鷹との信頼関係を感じとっていただければと思っています。絵の上手な方は沢山いらっしゃる中で、大賞を受賞出来たのは幸運だと思います。地道な努力を評価していただいた様な気がします。そして、水墨画の基本と魅力を最初に教えていただいた斎藤勲先生にも大変感謝しています。

玉堂美術館賞

作家の部作家準大賞

題名F30号

伊與田喜代美さん(神奈川県)
ご受賞者の声

新型コロナウィルス感染症の流行、それを抑止する為の行動制限、社会、経済活動の自粛や停滞、風評被害等で行きたい場所にも行けず、会いたい人にも会えない状況が続く中、何事もないように水中で自由に泳ぐ金魚の姿は羨ましくもあり、癒されもします。特に、青灰色の体色が年齢と共に変化し、「羽衣」から「白鳳」と呼ばれるようになる「青文魚」という金魚の神秘さ、尾ひれが長く柔らかで軽やかに舞うように泳ぐ優雅さ、透明感に魅了され描いた作品です。
他の絵画等とは違い、墨、筆、水だけでも描けると思い始めた水墨画ですが、最も違うのは制作過程で修正が限られる点だと思います。気に入らない一筆があれば描き直すしかない潔さを感じますが、画材、調墨、運筆、環境により毎回違う仕上がりになる難しさ、思いもよらぬ表現が生まれる面白さをも感じます。今後もそんな奥深い水墨に独自の作風を模索していきたいと思っております。

東京都知事賞

一般の部大賞

題名みあげてごらんF30号

松井郷子さん(北海道)
ご受賞者の声

栄えある賞を頂き、誠にありがとうございます。心より感謝申し上げます。
5年前、地元の市民芸術祭で水墨画作品を見て、感動、魅力を感じたことがきっかけで専門書等、独学で勉強し、第2回日美展に挑戦し、審査員奨励賞受賞を励みに、今年は更に上を目指し、時間を調整し今まで以上に水墨画に取り組んでまいりました。
コロナ禍でいろいろな行事が中止になったり自宅にこもる時間が多くなる中、うつむいてばかりでは駄目、上を向いて進まなければと水墨画に集中しました。
粉雪の降る林の空を見上げる幼い子供の姿、特に冬物衣料は丁寧に時間をかけました。風景が情景を伝える脇役で、子供を主役として際立つようにオリジナリティのある作品に描き上げました。
最終審査の結果が届いた時、私が…なんで?何かの間違いでは、と驚き心臓が止まる思いでした。今までの出来事で一番嬉しい瞬間でした。
念願の表彰式で審査していただいた先生方より直接、賞状を頂けることを楽しみに心の準備をしていました。表彰式が中止、にはとても残念で悲しい気持ちになりました。
これを励みに、今後も努力を重ね、水墨画の仲間を増やし楽しんでいきたいと思います。

東京都議会議長賞

一般の部大賞

題名晩秋F20号

竹本恵里子さん(千葉県)
ご受賞者の声

この度は、東京都議会議長賞を賜り、誠に有難うございました。ご指導頂きました大竹先生に、感謝申し上げます。
水墨画を描くために、旅行の際には写真を撮り、少しでも思い出深い作品を作りたいと考えていました。この作品は、何処という決まった場所ではなく、木々を描いていてできた作品です。 紙はドーサ引きですので、たらし込みをして変化を付けております。出品での20号は、初めてのサイズでしたが、大きく描けることで、私にとっては気持ちよく、筆も走りました。知人から、作品に物語性を含ませたら面白味があるのではないかしら、と言われて、また課題が増えました。そんなことも励みとなり、奥深い水墨画の世界をより一層、楽しみながら精進して参りたいと思っております。

無鑑査出品

無鑑査

題名那智春麗F30号

赤池雙美さん(東京都)

無鑑査

題名初冬の象F30号

市川政雄さん(東京都)

無鑑査

題名音色F30号

本田一誠さん(東京都)

無鑑査

題名遡上F30号

久保守近さん(徳島県)

無鑑査

題名水簾光芒F30号

小野智美さん(埼玉県)

無鑑査

題名海を望F30号

高垣義光さん(奈良県)

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